皆さんは、「レッド・オーシャン」と「ブルー・オーシャン」という言葉を聞いたことがありますか?レッド・オーシャンとは、血で血を洗うような激しい競争が行われている既存の市場のこと。多くの企業がひしめき合い、価格競争や顧客の奪い合いが繰り広げられています。一方、ブルー・オーシャンとは、競争相手のいない未開拓の市場のこと。そこには、豊富な資源とチャンスが広がっており、企業は大きな利益を獲得することができます。
では、どうすればレッド・オーシャンから抜け出し、ブルー・オーシャンへと漕ぎ出すことができるのでしょうか?そのための強力なツールとなるのが、「戦略キャンバス」です。
戦略キャンバスとは?
戦略キャンバスは、自社と競合の戦略を一枚の図で可視化できるツールです。
**縦軸には「顧客に提供する価値のレベル」、横軸には「業界の競争要因」**を配置し、各社がどの競争要因に力を入れているのかを線で表します。
この線を**「価値曲線」**と呼び、自社と競合の価値曲線を比較することで、それぞれの戦略の違いが一目瞭然となります。
戦略キャンバスで何ができるの?
戦略キャンバスを使うことで、以下のことが可能になります。
- 自社の強みと弱みを把握する
- 競合との差別化ポイントを見つける
- 顧客にとって本当に必要な価値は何かを考える
- ブルー・オーシャンを見つけるヒントを得る
具体的な例を見てみよう!
例えば、サーカス業界を例に考えてみましょう。従来のサーカスは、動物のショーや空中ブランコなど、エンターテイメント性を重視したものが主流でした。しかし、近年では動物愛護の観点から動物のショーに対する批判が高まり、観客も減少傾向にありました。そんな中、シルク・ドゥ・ソレイユは、従来のサーカスとは全く異なる価値曲線を描くことで、ブルー・オーシャンを創造しました。彼らは、動物のショーを廃止し、芸術性やストーリー性を重視したパフォーマンスを展開。さらに、一流の劇場で公演を行うことで、高級感を演出しました。その結果、シルク・ドゥ・ソレイユは、従来のサーカスとは異なる顧客層を獲得し、世界的な成功を収めることができたのです。
あなたも戦略キャンバスを使ってみよう!
戦略キャンバスは、どんな業界でも活用できるツールです。ぜひ、自社のビジネスにも戦略キャンバスを取り入れて、ブルー・オーシャンを目指しましょう!
ポイント!
- 戦略キャンバスは、現状を把握し、未来を描くためのツールです。
- 既存の枠にとらわれず、自由な発想で新しい価値曲線を考えてみましょう。
- 顧客の視点に立ち、顧客にとって本当に必要な価値を提供することが重要です。
このコラムが、皆様のビジネスのヒントになれば幸いです。